放水活動、電源回復にあたられている現場の方々に惜しみない賛辞と賞賛が贈られています。
21日夜8時ごろから東京電力の記者会見がありました。
会見に応じている副社長をはじめ、幹部の方々のご心痛も大変なものと感じましたが、ニコニコ動画のコメントでは圧倒的な非難のメッセージで溢れていました。

内心では、今起きていることは大規模災害による原発のトラブルで、天災であって我々東電には大きな責任は最初からないのだとでも言いたいのだろうか。
さらに付け加えると、事態は東京電力1社の問題ではなく、国家的危機なのだから事態の収集については既に国の責任で行われるべきとでも言いたいのだろうか。

仮にもしそうだとしても確かにそれは一理ある。
国民が東電に望んでいることはなんだろうか?たぶんそれは事態収拾のためのできうる限りの対策シュミレーションの提案と情報開示であろう。今日の会見では少なくとも積極的に情報開示をしようという姿勢がまるでなかった。
現場で命を張ってる東電社員だっているはずなのにそれに比べて幹部の対応は非難されても同情しずらいものがあった。

記者の質問に対する回答は、聞いていてもわけのわからない日本語で理解に苦しんだ。
平たく言うと情報分析が必要なので今東京電力が持っているデータは公表できないという理由だそうだ。
2号機3号機の煙についても、その説明がまるでわけがわからない。
わからないことはわからないとはっきり言えばいいし、推測を含むのなら、推測を含んだ見解として・・・・と断って説明すればいい。

素のままのデータを何故出さないのだろうか?やはり都合の悪いデータはなかったことにして葬り去ろうというのか。隠蔽体質は相変わらずといえる。

情報分析は、いろいろな立場の専門家がいろいろな立場で行えばよい。東電だけが出す分析情報なんてどうでもいいから、素のままのデータを公表すればそれでいいのである。その上で、東電独自の分析結果が出次第公表しますで問題ない。IAEAをはじめ日本以外の機関やもろもろの学識者がそれぞれの分析結果をどんどん公表し、その情報の量が多いほど日本国民も安心できる。どの情報が正しくてどの情報が怪しいのかは我々国民がそれぞれ判断すればよい。
記者諸君ももう少し国民が知りたい質問を投げてほしい。
いたずらに東電を責め立てるような質問をしても国民の利益になるわけでもないのだから。

「午後3時55分ごろ、3号機原子炉建屋の南東側、使用済み核燃料プールの上側にあたる部分から、灰色がかった煙が認められた・・・」との報道が21日に流れていたが、記者会見ではこれについての質問もしつこくされていたように思うが、結局なんだったのか・・・。

まあ、東電でもよくわからないということらしいが、可能性の問題として・・・と断った上で説明すればいいと思う。

素人的には使用済み核燃料プールの中に瓦礫の類が落下して、それが燃えているのではないかと思う。
水位が低ければ落下物が燃料棒の上に乗っかっている状態で、熱で瓦礫が燃え出したのではないかと思う。
もしそうだとしてもたいした影響はないだろう。

20日には4号機プールの外に強い発熱体を確認したとの報道がなされている。
これについては21日の会見では記者からの質問がなかったように記憶している。こんなに興味ある事実について何故記者は質問しなかったのか。
やはりこれも素人的にはプールにあったはずの燃料棒が水素爆発の際に吹き飛ばされて、その辺に転がっていると考えるのが自然であろう。水素爆発のあの衝撃映像をみれば、内部も相当な爆風で建物内の設備は大きく破損していておかしくない。元素路格納容器は特別に丈夫なものだろうから、それについてはまだ致命的な損傷がないのかもしれないが、プールを壊すには十分な爆発力であったと思う。

あと記者に質問してほしかったのは、現場周辺でプルトニウムがどのくらい検出されているのか知りたい。
燃料棒が損傷しているということはプルトニウムも検出しているはずで、ヨウ素とセシウムのデータしか公表しないのはおかしい。
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