福島原発のニュースは日々刻々と報道されている。
東京電力は東京電力福島第1原子力発電所のモニタリングで30日、福島第1原子力発電所の南放水口付近で、国の定めた基準値の3355倍となる放射性ヨウ素131が検出されたと発表した。これまでに海水から検出された中では最も高い値となる。
セシウム134は520.2倍の値も検出されている。
サンプリングは29日の海水の模様である。プルトニウムについては検査していないためか発表はされていない。

一時低下傾向にあったが再び上昇したということは、燃料棒のか余裕したペレットの温度が再び上昇しはじめている可能性がある。
放水量を減らしているので温度上昇によって放射性物質の拡散が活発になった可能性がある。 

あるいは、温度自体は安定していて、部分的に濃度の濃い汚染水が漏れ出た可能性もある。 
貯水プールや炉心の状態を直接把握できないし、計器類もどの程度回復しているのか詳細は不明だが、原子炉の状態をなかなか把握できない点は心配である。

この数値を持って危機的状況が発生しつつあるということではないと思うが、高濃度の放射能漏れは上下を繰り返しながら日々続くのであろう。

作業現場にいるスタッフはともかく、我々外にいる人間は放射能の数値に一喜一憂してもあまり意味がないのかもしれない。

外にいる人間は遠くへ逃げる以外は打つ手が無いのが現実だ。
必要もないのに遠くへ行っても、意味の無い準避難民が増えるだけだ。
それよりも環境モニタリングのデータを冷静に捉えて、内部被爆を避けるための措置が適切にとられているかをチェックすることの方がより重要かもしれない。 

そうは言っても放射能漏れの数値は日々気になります!
苦しい長い戦いが続くと覚悟を決めたほうがいい。(被爆の危険性がほとんど無い外にいる人間が言うことでもないか。) 

来日中の米国の医師ロバート・ゲール博士によるとスリーマイルやチェルノブイリの経験に基づいてこのような発言をしている。
日本は諸外国に比べると、水や食品の放射線への基準が厳しい。(これにはやや反論もあると思うが)
「事故がない時は厳しいほうが良く見えるが、事故が起こると現実的でなくなる」とゲール博士。
政府が簡単に基準値を変えると国民の信用を失ので専門家が勧告すべきで、国民には安全であることを理解してもらう努力をすべきと提言したらしい。

う~ん、なるほど考えさせられる。どこまでを安全基準とすべきかは学者によっても異なるだろうが、少なくとも福島原発の事故の現実を見よということを言っているように思える。
危ない、危険だと騒ぐだけでは事態の解決にならないということか。
少し乱暴に言えば多少の被爆は覚悟して経済的な損失や国家の混乱を最小限に抑える方がトータルでは現実的で利のある選択だと言っているように思える。
しかしどの程度の被爆を良しとするかは最終的には個人の判断だ。情報が収集できない社会なら話は別だが、玉石混合の情報はインターネットにも溢れている。留まるも逃げるも個人の自由だし、だれも止める権利もない。自由に動ける人、選択肢がある人はいいが、選択肢が無い人はどうすればいい?国の言っていることを100%信じるしかないのか。

今までの歴史で国の言っていることを信じて裏切られた人は多く存在すると思う。100%信じろというのもこれはまた無理がある。
それに放射線のあたえる長期的な健康被害について科学的、医学的にすべてわかってるわけではないだろう。 学者によっても解釈や意見が異なるのだ。極端な話、答えに正解はないということになる。

例えば、安全であるとされた環境で長年生活していたとする。
しかし、たまたま運悪くプルトニウムの含有した加工食品を口にしてしまったらどうだろうか。加工食品であれば物流の発達した社会においてはどこに住んでいようが摂取してしまう可能性はゼロではない。
人間が口にする食物をすべて放射線検査して安全チェックを行うことは不可能だ。それが自分の口に入るかどうかは運次第だ。

チェルノブイリ事故では多くの作物が汚染されたと聞くが、その汚染された地域で取れた小麦を原料とするパスタが日本にも輸出されたという話を聞いたことがある。今現在もそうかもしれない。ことの真偽は定かでないが、あってもおかしくない話だ。汚染レベルは微量だったかもしれないが、大量に穀物を輸入している日本はある意味世界中からいろんなものを仕入れて口にしている。 
もしかしたら(例えが悪くて申し訳ないが)出荷規制されているほうれん草の10倍も100倍も危ないものを知らずに口にしているのかもしれないのだ。

すべての元凶は人類が核という禁断の果実に手をつけたからだと言えないか?だいぶ話が飛躍してしまった。
しかし、原発事故が起きた現実を受け入れて現実的な基準値を設けるべきというのは大変考えさせられる問題だ。
ならば放射能の汚染度をランク付けして食品を出荷したらどうか。等級でも良い。原則安全であることに変りはないのだが、放射性物質の汚染度によって等級をつければ消費者は選択肢が生まれる。
わずかな違いであっても高いものを買う人と、全く気にしないで安いものを買う人。そんなの関係なく食べたいものを食べる人。
大人と子供を分けて料理する人。いろいろ出てきそうだ。
生産する産地によって不利な地域もあるから、不利な地域の等級分けをしてそれに応じた補助金を政府が出せばよい。それでも売れ残った作物は安全基準値を保証した学者や政治家に強制的に食べて安全度を証明してもらおう。(もっとも高齢の方に食べていただいて安全ですと言われても説得力に欠けるが)

健康を害することを知りながら喫煙する人も多いのだから選択肢を与える目的で等級分けもいいのではないか。最低ランクの作物を食したところで煙草の害よりよっぽど安全なのかもしれないし。

テレビも煙草の発がんリスクと比較してどの程度安全なのかを説明すると喫煙者は結構納得するのではないかと思う。 
 
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