廃炉作業が行われている日本初の原発「東海原発」。32年間運転して1998年に運用が終了した。使用済み燃料棒は3年かけてイギリスで再処理され、原子炉の放射能レベルが10分の1に下がるまで12年。その後、解体作業に5年、廃炉作業が終わるのは2020年ということだ。原発が定年退職して廃炉されるまで約22年を要する計算だ。運用を停止した後も膨大なコストがかかる。
 79年に炉心溶融事故を起こしたスリーマイル島原発は、燃料の取り出しに6年かけたが、一部は残ったまま。いまも監視状態にある。これまでに9億ドル以上の費用がかかっている。 

スリーマイル島原発2号機の事故(1979年)では80年から除染作業に入り、原子炉からの燃料の取り出し作業は85年から90年までの5年かかった。 93年に除染が確認されている。
30年以上経った今でも1号機とともに今現在も監視状態で廃炉に至っていない。 これまでに9億ドル以上の費用がかかっている。(1ドル80円とすると720億円)
チェルノブイリ原発事故(1986年)は原子炉が大爆発して放射性物質が広範囲に飛散し大きな被害が出た。
建物全体をコンクリートで覆う「石棺工事」をやった。まだ燃料の95%は残っていて今後の廃炉計画が不透明だが2064年に廃炉事業終了の予定だ。事故から78年だ。
 
前代未聞「事故った原子炉4基プール4槽」同時廃止さらに5号機6号機も廃炉に。

福島原発の廃炉はそれぞれの原子炉の状態が異なり、貯水プールに管理されている使用済み燃料棒もある。さらには、敷地内の構造物や土壌など大量の放射性物質の飛散で汚染されている。
原子炉の中の燃料棒は溶融を起こしているので、取り出しは不可能と思われる。燃料棒の取出しができれば、 石棺工事を回避できる可能性もあるが。

当面は放射性物質の拡散を食い止めるのが先決だが、燃料棒を冷温状態に持っていかないと先に進めない。使用済み燃料棒は3年から5年冷却を行う必用があるのだが、放射能の封じ込めを早期に行うためには、燃料棒をすべて取り出す必用がある。
燃料棒が溶融していればすべて取り出しできないのだから、壊れた原子炉を修復するなどして冷却システムを再構築せねばならないだろう。冷却期間中は 石棺工事をやりたくてもできないわけだから、その間放射能漏れは続くことになる。(現在とは比較にならないほどの少ないレベルの放射能漏れではあると思うが)

放射能漏れがほぼ止まるような安心できる状態までどれくらいかかるのかわからないが、楽観的に考えれば1年程度、悲観的に考えても3年程度ではないか。 但し、溶融した燃料が既に圧力容器をつき抜け、格納容器も突破している状態だと完全な閉じ込めは不可能に近くなる。核分裂が終了するまで地中で放射性物質を吐き続ける。周辺の土壌、地下水、周辺海域は汚染され続ける。

石棺工事で福島第1原発をコンクリートで固めてその後の維持管理、監視など長期に渡るだろう。最終的には100年単位という人もいる。
チェルノブイリより長期間になる可能性が高いというわけだ。
事故の深刻度はチェルノブイリを超えることはないだろうと言われているが、現在の状況で既に限りなくチェルノブイリ級という人もいる。

少なくとも廃炉に至るまでにかかる費用や経済的な被害額のトータルは過去に例のない世界記録となることは確実ではないか。
人的被害、健康被害は限りなくゼロという結果であってほしい。  人気ブログランキングへ