福島原発の真実 | プルトニウムの毒性 | 東日本大震災と福島第一原発事故

福島原発の真実とは何か?福島第1原発の放射能が襲う日本の危機。東日本大震災(東北地方太平洋沖大地震)が引き起こしたプルトニウムに汚染された福島第一原子力発電所と計画停電の日本経済への影響や原発の最新情報。プルトニウムの毒性や半減期、高速増殖炉などについても解説。

プルサーマル・高速増殖炉

高速増殖炉「もんじゅ」、燃料交換用の炉内中継装置の落下事故、明日引き抜きに着手。

高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の原子炉容器内に落下したままになっている燃料交換用の炉内中継装置を明日、引き抜く予定だ。

日本原子力研究開発機構は原子力保安院から安全性が認められれば、24日にも引き抜き作業を行う予定。

昨年5月、15年ぶりに運転を再開した「もんじゅ」だが、8月に中継装置が落下し、落下の際の衝撃で変形したため引き抜けない状態が続いている。
高速増殖炉の冷却は真水でなく、冷却材として液化ナトリウム(高温で100度前後)を使う。
常温では、空気に触れると燃えてしまうし、水と触れると爆発してしまう非常に厄介な物を原子炉の冷却剤として使っている。
引き抜き作業の際に液化ナトリウムがもしも漏れるようなことがあると、それだけでも大事故につながる危険性が指摘されている。

福島原発で手一杯の時にやらなくても・・・と思うのだが。
これ以上原発事故のニュースが増えたらもううんざりだ。
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福島の事故をきっかけに高速増殖炉(もんじゅ)の危険性を考えるきっかけになる。

福島の事故をきっかけに高速増殖炉の危険性を考えるきっかけになる。
高速増殖炉はウラン238という核燃料としてはそのまま使えない物をプルトニウムに変えて、そのプルトニウムの核分裂でエネルギーを取り出します。
そのためにはウラン238に高速で中性子をぶつける必用があります。
中性子を減速させてはいけないので、冷却剤に水を使いません。
冷却材として液化ナトリウム(高温で100度前後)を使いますが、空気に触れると燃えてしまうし、水と触れると爆発してしまう非常に厄介な物を原子炉の冷却剤として使わなければいけないので、そこに危険があります。
メンテナンスにおいても難しい問題がいろいろとあります。 
福島原発を例に取ると、冷却機能が失われて原子炉が高温になりました。水位が下がって燃料棒が露出して、その過程でジルコニウムが水と反応して水素が発生して爆発を起こしました。
建屋や原子炉の一部に損傷があり、放射能も漏れましたが、水をぶっかけるというかなり原始的な方法でなんとか最悪の事態は回避できています。
高速増殖炉だとそうはいきません。冷却材である液化ナトリウムが漏れて、水や空気に触れた段階で火災や爆発を起こします。液化ナトリウムは高濃度のプルトニウムやコバルト60などの放射能性物質で汚染されているでしょうから、対処といってもなす術が何もありません。
水であれば福島原発のようにポンプで別の場所に移したり海に流したりもできますが、そのようなことはできません。
液化ナトリウムが原子炉に残っている限り放水もできないのです。

その結果どうなるかというと、通常のウラン235を燃やす軽水炉や沸騰水型原子炉と違い、ウラン238に中性子をぶつけて核分裂を起こす高速増殖炉の場合は、制御棒の上げ下げのみで核反応をコントロールしているため、いったん暴走すると止めることは難しくなります。
仮に防護服を着て何かができるような状態を想定しても、大量の高速中性子線がそれを不可能にするかもしれません。防護服はおそらく役に立たないでしょう。それ以前に、いざ事故が起これば何か復旧をするための時間的猶予がほとんどないと考えています。事故が起これば福島原発と比較して事故を制圧できる可能性はかなり低いのではないでしょうか。欧米が高速増殖炉を断念した理由のひとつはそこにもあるように思えます。

地震、火災、部品劣化、原因不明の炉心温度の上昇など何らかの理由で液化ナトリウムが漏れて冷却材が十分機能しなくなった段階でかなり危険な状態になります。
炉心はどんどん高温になり核反応が促進され、おそらく何か対策を考えている暇などないでしょう。あっという間に炉心溶融(メルトダウン)します。
炉心溶融が起きても絶対に外に漏れないような頑丈な格納容器があれば最悪の事態は回避できますが、今回の事故をみてもわかるように、完全に密閉されているわけではなく炉心部分と外は配管で繋がっています。
配管周りの一部が損傷しただけで燃料そのものが外に出てくることになります。
ものすごく丈夫な密閉された釜に閉じ込めることができればまだいいのですが、そのような丈夫な釜を建造することは難しいでしょうし、建造できたとしても配管周りの弱いところは火災や爆発、熱などに弱く、事故の際に密閉することは不可能です。
水蒸気爆発はなくても、液化ナトリウムというもっと危険な冷却材を使うわけですから、爆発や火災のリスクは通常の原子炉とはわけが違います。
事故の際に人が対処できるような代物ではないということです。
他に構造上のもろさとして指摘される点として、高速増殖炉の運転時には500度前後の冷却材の液化ナトリウムが高温になります。水蒸気でタービンを回すわけですから熱交換は液化ナトリウムと相性の悪い水とやり取りすることになります。
もちろん、絶対に液化ナトリウムと水が接触しないような設計にはなっていますが、地震や火災の際にどれだけ耐えることができるのか疑問です。
高温で運転するということは配管をはじめとして、すべての部品に無理が生じます。部品の劣化は高温ほど早いといえます。
軽水炉より高温で運転するために様々な無理をしているため、耐震性は軽水炉や沸騰水型原子炉と比較して構造上のもろさがあります。
一般的な原子炉の場合は緊急時に大量にホウ酸水を投入する備えがありますが、核暴走を起こしやすい高速増殖炉の場合はそれに該当する非常時のブレーキがありません。
(福島原発の場合電源が断たれた為にホウ酸水の投入ができなかったが)
同じ核分裂と言っても、どの物質をどのように核反応させるかで危険度が違うので、安全性を優先するならば制御しやすい核反応でエネルギーを取り出すことが原則です。
万が一の事故の際に引き起こされる結果が大きく異なります。プルトニウムの塊の核暴走を止められなくなったら最後はどうなるのでしょうか?考えたくありません。
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通常の低濃縮ウランの軽水炉でもプルトニウムは燃えて核分裂をしている。

軽水炉ではウラン235を3~5%に濃縮した「低濃縮ウラン」を核燃料として使用している。ウランを燃料とする軽水炉であっても、原子炉内では運転中にウラン238が中性子を吸収してプルトニウム239となり、生成されたプルトニウム239も核分裂をしている。
軽水炉でもプルトニウムは燃える 
燃料棒の使用期間とプルトニウムの割合 















プルトニウム238とプルトニウム239の生成 



















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理想の原子力エネルギー「プルサーマル計画」と夢の原子炉「高速増殖炉」って何?

原子力発電所の原子炉には種類があります。簡単におさらいしてみる。

現在日本の原子力発電所ではどんな種類の原子炉があるか整理してみる。
沸騰水型軽水炉【BWR】 東京電力では沸騰水型原子炉(BWR)を採用
加圧水型軽水炉【PWR】 関西電力 九州電力などが採用
改良型沸騰水型軽水炉【ABWR】(浜岡原発5号機)
重水炉 (新型転換炉のふげん)
高速増殖炉 (もんじゅ)
プルサーマルとは原子炉の種類を指すのではなく、通常の軽水炉で使用する燃料棒の中身が違うだけである。
プルサーマルは電気事業連合会のブーメランを投げて戻ってくるCMで知られている。
電気事業連合会CM


















プルサーマル



















ウラン資源の有効利用目的で、一度原子炉で使用したウラン燃料からプルトニウムを取り出し、そのプルトニウムとウランを混合した燃料体(MOX燃料)を燃料棒を使用している。
通常の軽水炉ではウラン235とウラン238を混合したウラン燃料(二酸化ウラン)を使用している。
プルサーマルは福島第一原子力発電所3号機(沸騰水型軽水炉)がそうだった。軽水炉であることに変りはない。
関西電力の高浜原発4号機(加圧水型軽水炉)は今年の夏に営業運転を開始する。
プルサーマル計画の原子燃料リサイクルの概念図

プルサーマル計画の原子燃料リサイクル



























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