福島原発の3号機では、MOX燃料が使用されている。
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プルサーマル方式である。
MOX燃料というのは燃料混合体のことで、使用済み燃料中に1%程度含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウム(PuO2)と二酸化ウラン(UO2)とを混ぜた燃料体を原子炉で燃やす。
MOX燃料のプルトニウム濃度は4~9%程度とされる。
プルサーマル方式の原子炉はプルトニウムで燃料を作り、従来の熱中性子炉で燃料の一部として使用され、従来の軽水炉のままで運用が可能である。高速増殖炉を必要としない。
使用済みのウランを再処理してプルトニウムを取り出す分けだが、プルトニウム238 239 240は放射線(アルファ線)でその毒性も放射性物質の中でも最も危険な部類にランクしているが、吸引した場合のリスクが最も高いとされている。そのひとつの理由は物理的半減期が長いことと、実効半減期(体内に取り込んで蓄積された量の半減期間)が骨の場合50年と言われている。放射線の透過力は弱く、紙1枚で遮蔽できる。空気中の透過力は数センチと言われているので人体に付着、または内部に取り込まない限り、プルトニウムから放射線を直接被爆するような危険はベータ線やガンマ線を出す放射性物質よりは危険度が少ない。
猛毒たる所以は体内被曝した場合のリスクの高さだ。吸引によって肝臓または骨に蓄積され、実効半減期は肝臓で20年、骨で50年といわれる。
プルトニウムは、「人類が初めて作り出した放射性核種」であり、人類史上最も猛毒と言う学者もいる。
発がん性が高いという点で異論を唱える人はいないだろう。
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